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Windows11は無償でのアップデートは可能なのか?中古パソコン販売への影響は?

Windows11

Windowsは、最終OSが「Windows10」だと言われていましたが、何と「Windows11」が2021年後半には公開されることになりました。

そこで気になるのが新OSであるWindows11へは無償アップデート(無料でのアップグレード)ができるのか?ということ。また中古パソコンを販売する人にとってはどんな影響があるのか?についても気になるところなので、あわせて紹介していきます。

次期WindowsはWindows11に

Microsoftは、2021年6月24日(日本時間では25日の午前0時)に行われたオンラインイベントにて「Windows11」の発表を正式に行いました

Windows10が発売されてからすでに6年ほど経っているので、次期Windowsが発表されてもおかしくはないでしょう。

ただMicrosoftはWindows10は最終バージョンって言ってたはずで、ここにきてWindows10の大型アップデートでなく、あえて新OSの「Windows11」を出してきました。

オンラインイベントを見た感じでは、タブレット使用を意識しているのか、見た目や使い勝手、コンセプト等が従来のWindows10と大きく変わってますね。

Windows11は無償でアップデートできるのか?

無償アップデートができる可能性は高い

Windows11が発売されることになれば、気になるのが「無償でアップデートできるのか?」ということ。これについてはオンラインイベント前から、「Windows7のプロダクトキーを使ってアクティベーションができる」という情報が複数のメディアで聞こえています。

例えば「Windows Latest」というWEBメディアでも次のように書かれています。

Windows 11 is the next generation of Windows and it’s going to be a free upgrade for Windows 10. In addition, it looks like users may be able to upgrade their Windows 7, Windows 8 or Windows 8.1 devices to Windows 11 using apps like Media Creation Tool or Update Assistant.

日本語訳すると次の通りです。

Windows 11は次世代のWindowsであり、Windows 10の無料アップグレードができるようになる予定です。さらにユーザーはMedia Creation Tool や Update Assistant などのアプリを使用して、Windows 7、Windows 8、またはWindows8.1デバイスをWindows11にアップグレードできるようです。

何故、無償アップデートが可能なことが分かるのか?

それは、Windows 11のビルドにPkeyconfigと呼ばれる「プロダクトキーの構成パッケージ」があり、これが含まれている構成ファイルを解析するとWindows10、7、8、8.1ユーザーのアップグレードパスが存在するとのことだからです。

引用:Introducing Windows 11 -Microsoftの公式ブログ-

そして、正式にWindows11が発表された今、Microsoftは正式にWindows10からWindows11へは無償アップグレードできることを約束しています。

Windows 11 will be available through a free upgrade for eligible Windows 10 PCs and on new PCs beginning this holiday. To check if your current Windows 10 PC is eligible for the free upgrade to Windows 11, visit Windows.com to download the PC Health Check app.

簡単に訳すと、Windows10から11へは無料アップグレードができること。またアップグレードができる対象機種かどうかはチェックツールで確認してください。ということです。

引用:Windows 11 could be a free upgrade for Windows 7

(日本語版の)チェックツールはこちらからダウンロードできます。
新しいWindows11 OSへのアップグレード | Microsoft

なお現段階では、Windows7や8から直接Windows11へアップグレードできるのか?どうかはMicrosoftも発表していません

いずれにしてもMicrosoftのライバルであるAppleの「MAC OS」は無償でOSのアップデートができるようになっていますし、Windows11もシェアを獲得することを考えると、(時代の流れからしても)、無償アップデートができるのは当然の流れですね。

新OSのWindows11はいつ発売されるのか?

Windows11は2021年6月24日(日本時間25日)に正式に発表されましたが、では発売されるのはいつか?

Microsoftは2021年後半のように言っていますが、おそらく次のWindows10の大型バージョンアップが行われる予定だった秋頃(10月〜11月頃)になると思われます。

Windows11が出ることでパソコン転売への影響は?

次に気になるのは、Windows11の発売にともなって、中古パソコンの販売にはどのような影響があるのか?

Windows11へ上げる必要があるのか?

そもそも中古パソコンをWindows11に上げる必要があるか?というのがまずありますね。

Windows11の公開と、Windows10の大型バージョンアップは、同時に並行して行われる可能性もあります。それにWindows10の中でも新バージョンであれば、Microsoftのサポート期限もまだ1年以上は残ります。そうした個別バージョンでなく、Windows10自体のサポート期限なら、さらに数年は大丈夫なはずです。

*ちなみに、現Windows10の最新バージョンは「21H1」ですが、サポート期限は「2022年12月13日」となっています。

参考記事:
Windows10のバージョンと名前の一覧。アップデートによるパソコン転売作業への影響は?

また、「Windows10 Home」、「Windows10 Pro」自体のサポート期限については、残り4年程度となりそうです(Microsoftが公式に「2025/10/14」が提供終了日と告知しています)。
Windows10のサポート期限

引用:Windows 10 Home and Pro | Microsoft Docs

そうなると、しばらくはWindows10のままで良いという判断もできます。Windows7や8のパソコンでも、当面はWindows11へ上げるのではなくて、Windows10へのアップデートで良いとも言えます。

やはり最新OSとなれば、発売当初はどのような不具合があるかわかりませんしね。Windows11発売後、1年〜2年程度はむやみにアップデートする必要も無いでしょう。

また後述しますが、それ以前にスペック的に古い世代のパソコンはWindows11にアップグレードすること自体ができないケースが多そうです。

最終的にはMicrosoftの今後の動向を踏まえた上で、中古パソコンを販売している業者の動向(業界の傾向)も見てから判断していくべきですね

Windows11の使用要件でスペックが問題にならないか?

Windows11へ無料にてアップグレードができるとしても、実はここで大きな問題もあります。それはWindows11の使用要件がかなり厳しいです。

古いパソコンの場合、Windows10では使えていても、Windows11で使えない可能性が結構高いです。

Windows11を導入するためには、以下にあげるハードウェアのシステム要件が必要になります。

  • CPU:1GHz以上でかつ2コア以上の64ビット互換プロセッサ
  • メモリ:4GB
  • ディスク:64GB以上
  • ファームウェア:UEFI、セキュア ブート対応
  • TPM:トラステッド プラットフォーム モジュール(TPM) Ver2.0
  • グラフィックス:DirectX12以上 (WDDM2.0ドライバー) 対応
  • ディスプレイ:対角サイズ9インチ以上、8 ビットカラーの高解像度(720p)

引用:Windows 11 のシステム要件、機能、デバイスの要件について

この情報から見ると、Windows11を導入できる機種はかなり制限されてきます。

例えばTPMは、CPUの中でも第4世代以降に搭載されているものなので、第1世代〜第3世代のCPUでは対象外になってしまいます。

Windows10の場合は、メーカーが稼働保障をしていない古い機種であっても、アップデートできることが多かったですが、Windows11はそうはいかないですね。Windows11にアップデートできないパソコンであれば、必然的にWindows10の状態で販売するしかありません。

Windows11発売後のドライバの対応状況にもよる

そしてこちらも気になるのが、Windows11発売後のドライバの対応状況です。おそらく5年以上より前の古い世代のパソコンの場合、メーカー側でドライバの正式なアップデート対応はしないでしょう。

それでもWindows11の標準ドライバで機能的に問題なく使えれば大丈夫です。ただ機種によっては致命的な問題がおきて使えないこともあり得ます。

それ以前にWindows11のシステム要件が厳しいので、アップグレードできない可能性の方が高かったりしますが。

いずれにしても、メーカーの対応も踏まえて、Windows11へアップデートをするか?やめるか?の判断は必要になります。

Windows11が発売されても当面は今まで通りで

Windows11が正式に発表され、Windows10からの無償アップデート(無料でのアップグレード)が可能なのはわかりました。ただWindows7や8から直接アップグレードができるのかどうかはまだ分かりません。おそらくできる可能性は高いでしょう。

それよりもWindows11のシステム要件が厳しいので、古い世代の低スペックPCはほとんどアップグレードできない可能性もあります

そうしたことから、中古パソコン販売においてもWindows11発売の影響は少なからずあります。とは言え、Windows10のサポート自体は2025年の秋までは残っていますし、当面は今まで通りで問題はないでしょうし、様子見で良いかと

ただMicrosoftのこれからの発表や、その後の各メーカーの対応状況等も見て、今後(特に2021年の末以降)の販売スタンスは考えておいた方がいいですね。

たとえば低価格帯の古い機種をメインに販売している場合は、少しづつ新し目の世代の機種に販売ウェイトをおく必要もでてくるかなとは思います。